知財を活用した事業化 販路開拓…
ビジネスプロデューサー事業

 今年度で3年目を迎えた「福島知財活用プロジェクト」。特許庁が福島県で取り組む本プロジェクトの事業や事例について14回にわたり紹介していく。

ビジネスプロデューサーに聞く

BPDから見た県内企業、支援機関の可能性

 特許庁が昨年度から展開している「福島知財活用プロジェクト」のビジネスプロデューサー(BPD)派遣事業で、各地を巡っているBPDの増山達也さんに派遣事業や県内企業の取り組みなどについてインタビューした。
インタビューに答える増山さんインタビューに答える増山さん
━ 派遣事業の効果を。
増山さん「効果が非常に高い事業だと感じている。昨年度の事業開始以来、約1年間で30社を超える事業支援をした。県内の中小企業数が約5万8千社(中小企業庁公表、2016年6月データ)であることを考えれば一部にすぎないが、中でもムスリム衣装の国内・海外販売、県伝統的工芸品を使用した応援グッズの販売、特長あるナメコの全国展開などを事業化してきた。年明けには会津美里町の高田小6年、関本創(あらた)君のアイデアが商品化され、特許権・意匠権としてロイヤリティー(使用料)を得られるビジネスとして全国販売される。BPDのプロデュースにより新たな展開が生まれ、更なる企業価値向上へ『経営のギアチェンジ』に貢献していると感じている」
━ 県内企業で共通している課題や悩みは。
増山さん「一般的に、企業が永続的に発展するためには、人材(ヒト)、製品(モノ)、資金(カネ)」が上手く循環しなければならない。大企業ならまだしも、中小企業においては「人材」について不足しているケースが多いと感じる。特に県内は東日本大震災に加え、年初めからの新型コロナウイルス感染拡大の影響により、多くの企業が人材と販路拡大で苦しんでいる。BPDはその不足を補い、①地域課題の解決②エリア・系列・しがらみを超えた連携③新たな価値・マーケットの創造④永続性のある成長支援の実行ーを推進している」
━ 県内の企業の優れた点を。
増山さん「地元愛が非常に強く、地域課題の解決につながる製品、アイデアが大変多い。地域課題の解決につながる製品、アイデアは、他県に紹介しても同じ悩みを抱える地域のニーズに合致するため展開しやすい面があり、福島県の強みであると感じている」
━ 知財の活用は県内企業にどんなメリットがあるか。
増山さん「企業にとって知的財産は製品やアイデアの権利を守り、ブランド価値の向上を図るために不可欠です。大企業において成長戦略に知的財産を活用するのは当たり前となっているが、中小企業においてはまだ浸透しきっていない。今後も事業化を通じて知的財産の活用の意義を伝えていく」
━ 各支援機関と連携してきた。今後の可能性を。
増山さん「BPDはだれか一人がやれば地域が変わるものではないと考えている。企業支援にかかわる行政や各種団体が連携し、それぞれがビジネスをプロデュースする視点を持ち、製品開発から販売に至るまで一気通貫で推進できれば、更に地域が活性化するだろう。連携の仕組みが深化するよう協力したい」(完)

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