知財を活用した事業化 販路開拓…
ビジネスプロデューサー事業

 今年度で3年目を迎えた「福島知財活用プロジェクト」。特許庁が福島県で取り組む本プロジェクトの事業や事例について14回にわたり紹介していく。

鈴木農園 下 - 郡山市 -

支援事業のポイント

・人気店の商品開発力を利用
・知財を三重に組み合わせる
・カップ麺による新たなコラボ提案

知財×知財 ナメコとラーメンのコラボ

)増山さん、清美さん、宮﨑さんナメコを使った事業展開を
進める(左から)増山さん、
清美さん、宮﨑さん
 郡山市の鈴木農園のナメコを具材にしたラーメン「鈴木農園の三種のなめこソバ」は東京と二本松市のラーメン店で三十日まで限定販売されている。予想以上の評判に関係者は手応えを感じている。
 ナメコとラーメンのコラボは、特許庁の福島知財活用プロジェクトとして増山達也特許庁ビジネスプロデューサー(BPD)が話題性のあるラーメン開発で知られる東京のソラノイロ(商標登録)に提案し、ソラノイロ代表の宮﨑千尋さんがレシピを考案した。商標登録もしているナメコを生食とピクルス(酢漬け)、かき揚げか炒め物に調理して麺の上に乗せた。麺は全粒粉を入れてそばをイメージさせ、魚をベースに和風に仕立てた。都内平河町のソラノイロ本店のほか、交流のある二本松市の「麺処若武者本店」にレシピを提供し、今月十七日に同時発売した。
発売されたなめこソバとキャラクター「なめこ」発売されたなめこソバと
キャラクター「なめこ」
ⒸBeeworks/SUCCESS
 袋入りナメコ商品については他社と差別化を図るため、鈴木農園の商品袋に世界的に知名度があるスマホゲーム「なめこ栽培キット」(商標登録)のキャラクター「なめこ」をプリントして来年二月ごろにも全国へ売り出す予定だ。使用を快諾したビーワークスはなめこソバの販売初日、ソラノイロ本店でキャラクター「なめこ」を登場させ、盛り上げた。店はランチョンマットに「なめこ」をプリントし、鈴木農園の時間をかけて育てるナメコの魅力も紹介。ナメコとキャラクターに有名店の知名度が加わった知財の三重の組み合わせによる連携事業は、多くの消費者の信頼獲得につながるとみられる。
 鈴木農園にとって異業種との連携は新たな販路拡大への挑戦だ。鈴木清社長の長男清美さんは「ナメコを前面に出したラーメンが形になった。自社ではできなかった展開で、人と知財のつながりで商品の可能性が広がった」と期待を寄せる。
 連携は続いていく。クセがなくさまざまな調理ができるナメコはインスタント食品として活用できることが分かってきた。ソラノイロの加工技術を利用し、うまみ成分を凝縮させたナメコと麺をフリーズドライ食品としてカップ麺にする計画を練る。日持ちの課題が解消されるため、インターネット通販サイトや海外のマーケット進出も視野に入ってきた。増山さんは「地域のニーズを探りながら拡販を図っていくことが次のステップ。国内販売に力を入れるが、海外展開のきっかけもつくっていきたい」と知財を活用したビジネスマッチングの新たな事業創出を狙っている。

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